日産フーガ (PNY50) 純正オーディオから音が出なくなったとのことで入庫。
ラジオ、ナビ音声ガイダンス、AUX接続の社外TVチューナー、社外DVDのすべてから音声が聞こえてこな
いことを確認。
考えられることは(内蔵)アンプでの不具合だが、最近の車両はオーディオ、ナビ、DVDチェンジャー、別置
きアンプ等、それぞれが別ユニットになっており、相互にCAN(多重)通信や通常系統でつながっていて
入出力の有無の確認はもちろんのこと、どのユニットで構成され、どの部分がどのようなシステムで通信さ
れているのかを確認しなくてはならない。
そのため、配線図でシステムを確認、点検のポイントを検討する。
電装整備の特徴のひとつとして、現車にて不具合の確認後、「静」の状態(図面等を駆使して、検討を加え
る)になり、はたから見ればまったく仕事をしているようには見えない。 まして手元にある紙には、
なにやら訳のわからぬ記載で、アミダくじでもしているのかと思われてしまう。
しかし、経験上、やみくもに点検してもろくなことにはならないので、ここは徹底して「静」を保つ。
システムを把握後、推測する箇所をばらし、ようやく「動」のモードへ。
点検箇所のポイントをしぼり、時にはピンポイントで診断することもあるが、だいたいが試行錯誤の連続である。
結果、オーディオユニット本体の内蔵アンプが不具合をおこしていることを突き止める。
結果、オーディオユニット本体の内蔵アンプが不具合をおこしていることを突き止める。
入力にたいして、出力がないことを確認、ほかに必要な信号等も考慮して故障箇所を確定。
見積もり作成後中古部品を手配。
ここからが正念場で手配した部品交換するまでは夜も眠れないほどのプレッシャーに陥る。
もちろん根拠のもとに原因特定するが、配線一本、信号線の先入観や読み間違えで
状況がまったくかわる、電装の世界で絶対もなく、何度も何度も図面とにらめっこ、
電気の流れを推測しテスターをあてる。
幸い部品交換にて不具合解消出来たが、いつものごとく内心はらはらしているもの。
みなさんは電装整備にどのようなイメージをもっているのでしょうか。
それは例えるなら、砂利の中から古びたネジを探し出すようなもの。
地べたに這いつくばって故障箇所を探る、泥臭い世界であります。
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